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アザミウマタマゴバチ

ゾウリムシより小さいといわれるアザミウマタマゴバチは、寄生バチ世界最小のハチとして有名で、なんと体長は約0.18mmしかなくゾウリムシの約0.2mmより小さいのです。



アザミウマに寄生するからアザミウマタマゴバチ

 アザミウマは体長1mm前後の小さな昆虫です。植物を加害するアザミウマ類は通常葉の組織の中に0.2~0.5mm程度の小さな卵を産みつけます。この小さな卵に寄生するさらに小さな寄生蜂がいるのは驚きです。
 アザミウマタマゴバチMegaphragma属は全世界から5種類知られていますが、いずれもアザミウマの卵に寄生し、最も小さなものは体長0.18mm(180μ)以下で、世界最小の昆虫と言われています。細い前翅には長い縁毛があり、飛ぶと言うよりは空中に浮かぶのに都合がよいと思われます。こんなに小さな蜂ですが立派に触角、産卵管があり、雄もいますから、交尾・寄主の探索・産卵など高度の生物として立派に活動しているのは驚きです。
地上最小の昆虫はどうやって飛ぶか??

アザミウマとは

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アザミウマ(薊馬)は、アザミウマ目(Thysanoptera)に属する昆虫の総称である。微小で細い体型の昆虫で、翅は膜質でなく棒状の本体に細かい房状の毛が羽毛のように密生する形になる。英語からスリップス(Thrips)とも呼ぶ。現生種は5,000種ほど知られる。学名のThysanopteraは、ふさを意味するthysanosと、翅を意味するpteronを合わせたものである。
アザミウマ - Wikipedia
アザミウマは一般に1mm以下で、上画像からもかなり小さいのが分かりますが、アザミウマタマゴバチはその約五分の一・・・そんなハチが存在するんですね。

アザミウマタマゴバチは羽が無くても飛べる!

アザミウマが羽を使わずに風の力だけで移動できるのですから、アザミウマより小さなアザミウマタマゴバチは羽を使わずに飛ぶのはもっと有利ということが分かりますね。

どうやらアザミウマタマゴバチの羽は、飛ぶ為ではなく舵取りのような上手く浮く為の器官のようです。

アザミウマタマゴバチの脳みそも最小!

世界一小さいハチとして有名ですが、その脳の大きさも桁外れに小さいのです。このハチの脳は、約4600個の神経細胞でできているのですが、これはイエバエの34万個、ミツバチの85万個と比べるとはるかに小さく、より近縁の寄生バチの3万7千個と比べても一桁違います。
世界一小さいハチの脳 - サイエンスあれこれ

カラーで見るアザミウマタマゴバチ
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マイクロサイズ!ゾウリムシと比較
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関連動画

Megaphragma mymaripenne Top # 14 Facts
 
出典:https://www.youtube.com/watch?v=pDjC7_LobLA